#Rust#GIS
Whitebox-toolsとは
- Rust製のGISデータ処理系ツールセット
Whitebox-toolsの環境構築
環境構築といっても、ビルド済みバイナリが配布されているので、それを使う手順だけ紹介。
- ドキュメント
- バイナリのダウンロード
- ダウンロードして展開したフォルダで、下記コマンドが通ればOK
cd WBT ./whitebox_tools --version # WhiteboxTools v2.2.0 by Dr. John B. Lindsay (c) 2017-2023
:::note ソースコードからのビルドを少し試したが、依存関係をすぐ解決できなかった :::
Whitebox-toolsを使ってみる
ドキュメントを見る限り多くの処理を実行できますが、今回はClipRasterToPoylgonを使って、いらすとやさんの日本地図を手書きのポリゴンデータでクリップしてみます。
日本地図はraster.tif
、ポリゴンはpolygon.shp
とし、WBTフォルダに配置されているとします。ここで、Whitebox-toolsで共通のお作法のようですが、入力データの投影法は統一されている必要があることに留意してください。
入力のベクターデータはシェープファイル形式である必要がある模様
cd WBT
./whitebox_tools -r=ClipRasterToPolygon -i=raster.tif --polygons=polygon.shp -o=clipped.tif --maintain_dimensions
# --maintain_dimensionsは、ドキュメントや名前からわかりづらいですが、CRSを維持するためのオプションです
実行するとclipped.tif`が出力されます。QGISで表示してみます。
ラスターをポリゴンで切り抜くことができました。 Whitebox-toolsには、たくさんのプロセッシングツールが含まれているので、便利そうです。Rustで書かれているのもモダンで良いですね。